2023.11.28皮膚のお話
皮膚でお困りの飼い主さますごく多いですよね🤦♀️
夏だけではなく冬も皮膚トラブルが多い時期ってご存じでしたか?
理由はいくつかありますが皮脂が出やすいことや乾燥していることが主だった原因かもしれません
犬アトピーの子の66%が膿皮症を併発しています、逆に膿皮症の70%はアトピーを併発しています🤷♂️
さて「膿皮症」 原因はブドウ球菌⇔常在菌の増加によります
皮膚マイクロバイオ―タ(微生物叢)の多様性が少なく常在菌のブドウ球菌が優位な子は皮膚弱い⇔
涙ポロンなわけですね。犬アトピーさんは耳の細菌叢も多様性減少(ディスバイオーシス)です
そうなると常在菌がのさばってよい菌がどいて悪い菌が増えて炎症になるわけです
他にも脂漏症で油がたくさんあるとか理由はありますが,,,🐱👤
さらにアトピーさんでは皮膚のバリア機能が障害されています(人間も同じです)
・コレステロールエステル・遊離脂肪酸・セラミドの3つのうちセラミドが不足しているんです🤳
セラミド不足↳皮膚バリア障害⇔IGE産生⇔アトピー成立
もっというと ・IL-(インターロイキン)4皮膚バリア機能下げて易感染性 ・IL-13炎症を促進・ブドウ球菌のコロナイゼーション(連れてくる) ・IL-31かゆみ誘発 かいてしまって皮膚バリア破壊→水分失う
⇔易感染性! 余談ですがサ〇トポイントはここしか効かない! 炎症は取らない
→対策 ・①細菌叢の管理・②皮膚バリア補修・③炎症を鎮める
①皮膚表面のブドウ球菌の管理とともに
体の中の細菌叢のディスバイオーシス つまり細菌叢の多様性をまもること
②皮膚バリアを中と外からまもる
外からまもるスキンケア🤔:保湿 エモリエント:油で皮膚水分の蒸発を物理的に防ぐ
ex)スクワラン ワセリン
モイスチャライザー:水の保持作用 ex)セラミド コラーゲン ヒアルロン酸
中からまもるスキンケア😁:脂質の補給 必須脂肪酸のオメガ脂肪酸3・6・9 を経口で
オメガ3:抗炎症と血流改善
オメガ6:皮膚バリア改善
そして腸活です 免疫細胞の70%が存在します 腸内環境がよい⇔豊かな細菌叢⇔短鎖脂肪酸(SFCA) 酪酸など⇔炎症細胞が活性を失う
腸内環境が悪い⇔常在菌善玉少ない SFCA少ない ⇔ディスバイオーシスがおこります
③ 2段階の対策
第一段階:火消し
内服 アポキル 抗ヒスタミン サイトポイント (重症例にはステロイド短期間)
外用 正しいシャンプー外用薬 2-4週 と 保湿剤の併用
第二段階:維持期 サプリメント 腸活
プレバイオティクス:腸内細菌の餌 オリゴ糖 食物繊維 善玉菌を補う
プロバイオティクス:生きた菌 ヨーグルト 乳酸菌 善玉菌を育てる
バイオジェニックス:プロバイオティクスの進化版 死んだ乳酸菌など菌体 その摂取数に比例して効果大
※繰り返す皮膚炎にはアトピー性皮膚炎が関与することが非常に多く
その管理をしないとコントロールが難しい、そして肝心かなめは皮膚の保湿のみではなく腸の善環境の配備がとっても大事です、というおはなし
なお、あの有名なア〇キル(オクラシニブ)はみなさん0.4mg/kgくらいで使ってますが効きにくいです
0.6mg/kg以上が推奨されています
以上 まつばらでした